三浦しをん 原作 TVアニメ 「舟を編む」と「風が強く吹いている」人のつながりを尊く思わずにいられないアニメ

last updated : 2023-07-08

三浦しをん さん原作のアニメ

三浦しをんさん原作の小説をアニメ化した二つのTVアニメです。ひとつは「舟を編む」もうひとつが「風が強く吹いている」。どちらの作品も実写化もされています。「舟を編む」は2016年秋アニメで全13話、「強く風が吹いている」は2018年秋アニメで全23話で放送されました。物語は、派手なアクションなどひとつもないですし、劇的な展開もないのですけれど、とても静かに、しかし、心が熱く、そして、あらためて人生の中での人との繋がりを愛おしく思える大好きなアニメです。「舟を編む」も「風が強く吹いている」もどちらも、私にとって人との出会いに感謝して生きる元気をもらえるTVアニメなのです。




TVアニメ「舟を編む」

玄武書房 辞書編集部、社員2名、嘱託1名、パート1名、監修の先生1名で24万語以上を収録する新規編纂の辞書「大渡海」をつくるお話。会社の中の環境は決して有利な状況ではなく、1つの辞書を10年以上を費やしてつくっていく中で、辞書編集部の人々の辞書編纂への熱い思いや、事を進めていくなかでの人と人とのつながり、人を思う気持ちに感動しました。内容は、決して派手ではなくとても静かに進みますが「辞書」をつくっていく思いの強さ、情熱はみている私の心にも届いてきます。


「舟を編む」 第3弾PV

オープニングテーマ は岡崎体育さんの「潮風」。物語の静寂とは対照的なアップテンポなノリの良い曲ですが、歌詞のテンポがとても物語に良く合っていると思います。


アニメ「舟を編む」今からでも間に合う!1~5話のダイジェスト

 

 

エンディングテーマは、Leolaさんの「I&I」。エンディングテーマのイントロをバックに、各話のサブタイトルの言葉の意味が辞書のように画面に映しだされます。話の内容をかみしめながら、しっとりとしたアコースティックなエンディングを聴くのです。


Leola 『I & I』フジテレビ“ノイタミナ”アニメ「舟を編む」エンディング・テーマ

 

TVアニメ「風が強く吹いている」


10分で分かる!TVアニメ「風が強く吹いている」ダイジェストPV
© 三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会

寛政大学4年の清瀬灰二(ハイジ)は肌寒い三月、
類まれな「走り」で夜道を駆け抜けていく蔵原走(カケル)に出くわし、
下宿の竹青荘(通称・アオタケ)に半ば強引に住まわせる。
ハイジには「夢と野望」があった。高校時代の怪我による挫折。
でももう一度、走りたい、駅伝の最高峰・箱根駅伝に出て、
自分の追求する走りを見せたい。その「夢と野望」を「現実」にするにはあと一年しかない。
そしていま強力な牽引者が彼の目の前に現れたのだ。
竹青荘は特異な才能に恵まれた男子学生の巣窟だった。
寮生のため炊事をこなすハイジをはじめに、大学に5年在籍している25歳ヘビースモーカーの
ニコチャン先輩(平田彰宏)、双子の兄弟・ジョージ(城 次郎)とジョータ(城 太郎)、
留学生のムサ(ムサ・カマラ)、実家が山奥のど田舎にある神童(杉山高志)、
司法試験に合格済の音楽フリーク・ユキ(岩倉雪彦)、クイズ番組好きのキング(坂口洋平)、
金と時間のすべてを漫画に捧げる王子(柏崎 茜)…。そんな個性豊かな面々が、その竹青荘が実は
「寛政大学陸上競技部錬成所」であることなど知らずに共同生活を送っていた。
ハイジは彼らを脅しすかし、奮い立たせ、「箱根」に挑む。
たった十人で。蔵原の屈折や過去、住人の身体能力と精神力の限界など、
壁と障害が立ちはだかるなか、果たして彼らは「あの山」の頂きにたどりつけるのか―。
「走りとは力だ。スピードではなく、一人のままでだれかとつながれる強さだ。」

TVアニメ「強く風が吹いている」公式サイトより

ほとんど陸上経験の無いメンバーで箱根駅伝をめざすことになるお話です。実際にはあり得ないところではあるでしょうが、メンバーそれぞれの背景があり、最初は誰もが無理だと思っていたものが、いつのまにか気持ちが箱根駅伝へ向かってひとつになっていきます。10人の仲間が走ることで抱えていたものに整理をつけられたこと、物語後半の、走りながらそれぞれが自分の気持ちを吐露するところは感動的です。それぞれが、走ることを通して、自分と向き合い葛藤し人を思いやることで変わっていく、人は思うことで見える景色が変わっていく、そんな、あたたかい人とのつながりを考えさせられました。


「風が強く吹いている。逆らうように走り出す。その先に、探す答えがあると信じて。強さとは、走るとは、生きるとは、全ては風の向こう側。希望は僕らの胸の中。道はほら、目の前にある。だから今日も走るんだ。どこまでだって走るんだ。なぁ、走るの好きか。」


三浦しをんさん原作の「舟を編む」「強く風が吹いている」。どちらのアニメも私としては一生大切にしたいアニメです。



こちらも、心に残るアニメです。



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