last updated : 2021-01-01
町で偶然に出会った音
10年ぐらい前に、
雑貨屋さんで鳴っていた
見慣れない形のスピーカーがあって
その音が、気になったのが
BauXar(ボザール) の Marty 101
形も変わっているのですけど
小さなスピーカーの割に、店内に響いている音が
臨場感のある自然な音に感じて
ネットで調べてみると
タイムドメイン理論とかいうもの
で考えられたスピーカーらしく
スピーカーの口径も5cmと小さいし
内蔵アンプも3.5Wと小さい
なのに、
仕様の割に
「お店で鳴っていた音」が
良かったんですよね。
値段は¥28,000とちょっと高かったですが
ちょうど、
部屋で音楽を聴くスピーカーが欲しかったので
意を決して買ってみました。
Marty 101の音
家では、
邪魔にならない部屋の隅に置いて
Bluetoothの受信機をつないで
iPhoneで音楽を聴いています。
ネットの評価では、
音の分離が良く
クラシックやジャズに向いている
と、ありますが
たしかに、
それぞれの楽器の音が
よく聞こえるように感じます。
普通のスピーカーで聴いている時の
スピーカーから音が出ている
感じと違って
空間で音が鳴ってる
感じがします。
高音と低音を強調した
ドンシャリの音ではなくて
良く言えば、自然な感じ
悪く言えば、低音不足
な感じでしょうか
ただ、ベースの音が
ボンボンいわないんですが
ドラムの叩く音は
出てる感じです。
とにかく
ボーカルが良く聴こえてきます。
そのせいか
ロック系はバランスが不自然というか
今まで聴いてきた音とは違い聞きなれない感じがします。
いずれにしても、
部屋で音楽を聴くのには
充分な音量です。
逆に、小さな音でも
はっきり聞こえる感じです。
不便に感じるところ
スピーカーの電源スイッチが
ボリュームと連動で
反時計回りに
ボリュームを絞って
さらに回して、電源オフ
みたいに
電源のオン、オフの時に
いちいちボリュームをまわさないと
いけないところ。
大した手間ではないのですが
不便に感じます。
スピーカーをテレビにつなぐ
テレビにつなぐと
ドラマのセリフがはっきりと
聞こえます。
テレビの電源と連動して
スピーカーの電源を
コントロールできる
テレビセット
も販売されているようです。
タイムドメインシステムの音の特徴
● 自然な音。いくら聴いても疲れない。
● 音像がリアル。実在している様に聞こえる。遠近、広がり、上下まで。
● 音場感が豊か。雰囲気まで伝わる。
● 音離れが良い。スピーカーが鳴っているように思えない。空間から音が出る。
● 距離が離れても音は崩れない。離れても音量は余り変わらず遠くまで届く。
● 音量を下げても音は崩れずはっきり聞こえる。騒音の中でも聞き取れる。
● 音の分離が良い。オーケストラのいろいろな楽器が聞き取れる。
● 物音や環境音がハッとするほどリアル。自然楽器の音がリアルで表情豊か。
● 会話がはっきり聞き取れる。英語の発音がはっきり聞き取れる。
● 口の形や開き方、舌や歯の動きや位置が分かる。
● 女性ボーカルのサ行強調が無く、胴間声にならない。
● 低音楽器の半音の動きが聞き取れる。低音楽器の奏法、音色の変化が良く分かる。
● 演奏会場の物音、観客の話声、微少な音が聞える。
● 古い録音や、LP、コンパクトカセット、TVの音もリアルに忠実度高く驚く。
● 声や楽音の頭に低音がしっかり付いて上質の音が自然に響く。
タイムドメインスピーカーのまとめ
タイムドメイン理論については
何度読んでも
私にはよくわかりませんでした。
このスピーカーが
普通のスピーカーと
違う鳴り方をしているのは
わかります。
音の良し悪しを評価する
スキルもありませんが
自分は気に入っています。
せっかくなので
iPhoneなどの圧縮オーディオだけでなく
CD音源を聴く方が
より違いがわかるかもしれません。
タイムドメイン理論については
メーカーサイトから転載しましたので
読んでみて下さい。
タイムドメイン理論
タイムドメイン理論は、株式会社タイムドメインで考案された独自の理論です。
以下に、同社の理論について説明します。
出典「タイムドメインとスピーカー(株式会社タイムドメイン)」より抜粋引用
開発の背景
80年、ヨーロッパで評判のホールで本場の音楽を聴いたとき、いままで味わったことのないほどの感動を覚えました。音楽に興味の無かった人たちも感動していることが分かります。音楽の素晴らしさが初めて分かりました。曲、演奏以外に音の良さが音楽の感動の必要条件と言ってよいほどの重要要素であることを知りました。
この圧倒的な感動を時間空間を隔てた自宅で得たい、多くの人たちに感動を知っていただきたい、そしてそれらを何とか電気音響再生システムで再生したい、との願いから研究開発が始まりました。
タイムドメイン理論とは
音楽の感動を伝えるには、またアーティスト(音楽家)の心まで伝えるには何が必要でしょうか。それには何も加えず、欠落させずに、音源からの音を100%引き出し、ありのままに伝えることが必要であると考えました。音楽家が選んだ楽器の音色、長年努力して得た演奏。これらの全てを再生しなければならないと考えました。従来、媒体にはそこまでの音は入っていないと思われていましたし、むしろオーディオ的な快さを求める傾向もありました。そのような中で新たな研究を始め、音、音楽の超忠実度再生のために理論の見直しから始めました。
従来のオーディオは主としてフレケンシードメイン(=周波数領域。以下Fドメイン)で考えています。音の波形は正弦波の集合で表すことができますから、すべての正弦波(20Hzから20kHzが聞えるとされています)を正しく再生すればよいという考えです。数学的(フーリエ変換)にも、また測定器を使って解析しても正弦波成分に分析できるので、音を正弦波成分の集まりと考えてしまいますが、正弦波の集まりとして表せると言うことと、正弦波の集まりでできていると言うことは違います。
図1上段のトーンバースト波形をフーリエ変換すると中段にある各正弦波成分に分けられます。これを再び足して合わせて見ると下段の波形になります。少し違って見えますが無限の周波数まで足すと完全に元通りになるはずです。
左半分の成分を全て足せば無音部と成りますし右半分を合計すると8波の正弦波となります。
言い方を変えると、音がする部分もしない部分も同じ成分で構成されているということになります。変な話です。
タイムドメインオーディオでは時間領域で考えます。音はもともと空気の圧力が時間とともに変化するのが耳に認識されるものです。
これを忠実に再生すると言うことは音圧波形を忠実に、と言うことになります。
先程のトーンバースト波を例にすれば左半分は無音で波形も成分もありませんから、何も無しであればいいのです。右半分は8波の正弦波波形を忠実に再生すればいいのです。
要約しますと、従来のFドメインの考えでは周波数成分を忠実に再生しようとするのに対し、タイムドメインの考えでは音の形を正しく再生するということです。
タイムドメイン理論は音に関するもの全てに適用でき、また全てのものに適用したいと考えていますが、今回の一連の製品はアンプとスピーカーですので、特にスピーカーに限って説明することにします。
従来のスピーカー構造
典型的な従来のスピーカーシステムは、四角い木の箱と、それに組み付けられたウーファー、スコーカー、ツィーターのスピーカーユニット、そしてアンプからの信号を低音、中音、高音の各周波数成分に分けるディバイディングネットワークから構成されています。
ところが、この構成では原理的に元の音にはなりません。信号成分は計算上、あるいは電気的には合成できても音響的にはできないからです。
一例をあげれば、逆相で同レベルの音を加えると計算上や電気回路上では0になりますが、音響的には2つのスピーカーユニットから逆相の音が聞こえるだけです。
またFドメインでは多くの事象をFドメインの基本要素である正弦波で考えます。自然界には正弦波のような単純に繰り返す連続音の様な音は存在しませんので、これで考えると多くの間違いをおかします。
図2は従来型のスピーカーシステムに正弦波を入力した概念図です。周波数を1kHzとしますと、ツィーターからもウーファーからも、レベルや位相が異なっていても、それぞれから1kHzが放射されます。箱も1kHzで加振されますので、多少高調波成分が増えたとしても箱を構成するパネルからも1kHzが放射されます。
測定しても耳で聴いてもきれいな1kHzのはずです。理論的にもレベルや位相の異なる正弦波をいくら加えてもきれいな1kHzになるからです。
図3は同じシステムに実音の性質を持っているインパルス信号を入力したときの概念図です。
ツィーターからもウーファーからもインパルス応答波が出ますがこれは正弦波のようにうまく合成はできません。ユニットが多くなった場合はなおさらです。
箱もインパルスで加振されますが信号が無くなったあとも振動は続きます。しかもこれは元の信号と関係のない音です。信号が無くなった時点で元の信号と関係のない音、これを歪みと考えると歪みは無限大と言うことになります。